・副業禁止の公務員でも仮想通貨なら大丈夫だよね?
・公務員が仮想通貨投資で利益を出した時の税金は?
・公務員が仮想通貨投資をした事は職場にばれる?
公務員として現役で勤務されている方の中には、仮想通貨の投資に興味を持たれている方も少なくありません。しかし、公務員は原則副業が禁止されているため、「仮想通貨の投資が副業に該当してしまうのではないか?」と不安に思いますよね。
ただ安心してください。
公務員が仮想通貨で利益をあげる事は、株やFXと同じ資産運用の一種ですので、副業には該当しません。堂々と仮想通貨を運用していただいて構いません。
今回は元国家公務員として勤務した経験を持つ僕が、公務員が仮想通貨投資を行う際のポイントや注意点について徹底解説していきます。
・公務員が仮想通貨投資をする事が合法である理由
・公務員が仮想通貨で利益を出した場合の税金や確定申告について
・公務員が仮想通貨で利益を出した事を職場にバレない方法
・仮想通貨のおすすめ投資方法
それでは解説していきます。
目次
公務員がビットコイン等の仮想通貨投資が副業に該当しない理由

冒頭でお伝えした通り、公務員が仮想通貨投資を行う事は禁止されている副業行為には該当しません。
仮想通貨投資は資産運用の一種であるため、ビジネスや事業とは区別されており、副業は副業でも公務員に許されている副業と解釈する事ができます。
そもそも、公務員は副業禁止のイメージが強いですが「本業以外に一切の収入を得てはいけない」とは法律にも一切記載されてはいません。
ではなぜ公務員が副業禁止と言われるのか言えば、それは下記の3原則によって間接的に公務員の副業を認めな旨の法律があるからです。
①信用失墜行為の禁止(国公法第99条)
→本人は勿論、所属する職場、公務員自体のイメージを壊さない、信用をなくさない為
②守秘義務(国公法第100条)
→本業の秘密が副業などを通して外部に漏れないようにする為
③職務専念の義務(国公法第101条)
→精神的・肉体的な疲労などにより、本業に支障が出ないようにする為
しかし、仮想通貨を含む資産運用に関しては上記の3原則のどれにも該当しませんよね。徹夜で仮想通貨投資していて翌日居眠りしていたという場合は「③職務専念の義務」に該当するかもしれませんが、それは本人の問題です。
仮想通貨投資自体が職務専念義務違反になるわけではありません。
そして、そもそも仮想通貨を含む資産運用は各自の自由です。自らの資産を日本円で保有するのか、ドルで保有するのか、家という不動産に変えるのか、株で一部保有するのか、全部自由です。
そして資産というのは価格固定ではありません。保有している資産が値上がりする事で結果的に日本円に換算した時に資産が増益しているという事は、副業とは解釈されないのです。
だから、保有資産の内100万円の日本円をビットコインに換金して、1年後1億円になっていても何一つ文句を言われる筋合いはありません。
公務員が仮想通貨で利益を出した時の税金はどうなる?雑所得?

公務員が仮想通貨を運用する事は全く問題はありませんが、注意しないといけないのは税金です。
仮想通貨を運用して、20万円以上の利益が発生した場合は収益に対して一定の税金を支払う義務が生じます。仮想通貨に関する税金については「雑所得」という税区分に分類され、本業の給与所得と合算して総合課税の対象となります。
FX投資であれば同じく雑所得ですが、「申告分離課税」と言って、給与所得等とは合算せずにFXの儲けに対してだけ一律20.315%の税金がかかります。
しかし仮想通貨の場合は仮想通貨に対して発生する利益単体に税率がかかるのではなく、給与所得等他の所得と合算した合計所得に対して累進課税で定められた税率が発生する事になります。
所得税累進課税の税率は下記の通りです。(これにプラスで住民税が発生します。住民税は約10%と考えておいて構いません。)

FX投資がどれだけ稼いでも一律20.315%である点を考えると、仮想通貨投資は稼げば稼ぐほど税率が上がっていき、結果的に納税する金額が大きくなる事が分かります。
実はこれが仮想通貨投資のデメリットの1つでもあります。同じ1億円稼いだとしてもFXなら税金は約2,000万ですが、仮想通貨投資で1億円稼ぐと住民税と合算して5,500万円程税金で持って行かれる計算になりますね。
公務員が仮想通貨で儲けたら住民税で職場にバレる?確定申告の注意点!

仮想通貨で20万円以上の利益が発生した場合は、雑所得として所得があったとみなされるため、確定申告を行って自ら所得税及び住民税を納税しなければなりません。
株式投資であれば「特定口座(源泉徴収あり)」という種別の口座が存在し、証券会社があなたの代わりに税金を納税してくれる仕組みがあるので、投資家個人で確定申告をわざわざする必要がないのですが、仮想通貨には「特定口座(源泉徴収あり)」という口座がそもそも存在しません。
よって、20万円以上の利益が出た場合は自分で確定申告をすることを忘れないでください。確定申告せずに納税をしない行為は「脱税」とみなされ、金額が大きく悪質性が認められる場合は最悪刑事罰の対象にもなるので注意が必要です。
とは言っても今は「e-Tax」と言って、国税庁のHPから収益を打ち込んで送信ボタンを押すだけなので、確定申告と言っても対したことはありません。ネットで調べながらやれば猿でも出来ます。
しかし、確定申告をする場合に注意点がありますので、そこを解説していきます。
住民税の納付方法は「普通徴収」で確定申告
公務員が仮想通貨投資を行うことは禁止されている副業には該当しないので、職場に知られても問題はないのですが、やはり儲かったことを知られたくない人の方が多いはずです。
その場合注意しなければならないのが、確定申告をする際の「住民税の納付方法」です。必ず「自分で納付(普通徴収)」にチェックを入れて確定申告をするようにしましょう。
そうしないと住民税の支払いをするときに、仮想通貨で収益が発生した分にかかる税金が、給料から天引きされることになります。給与係の職員から見ると「あれ、〇〇さんやたら住民税が多くない?何かで儲かったな!」と勘付かれてしまします。
確定申告の時に「自分で納付(普通徴収)」を選択しておけば、会社の給料に対して発生する住民税と仮想通貨にかかる住民税は分けて処理をされ、仮想通貨に対してかかる税金分は、自宅に納付書が郵送されるカタチになるので、職場にばれることはありません。
必要経費を差し引いて確定申告しよう!
確定申告をする際の注意点の2つ目ですが、仮想通貨投資をする際に何か発生した費用があれば「必要経費」として計上し、利益から差し引いて申告しましょう。いわゆる節税対策です。
・仮想通貨の勉強をするために購入した本
・仮想通貨の投資セミナー参加費(遠方ならその交通費も)
・投資用に購入したPC等
このようなものが経費として参入できる場合があるので、確定申告するときは忘れないように計上しましょう。無駄な税金を支払う必要はありません。
また、先述した「20万円以上の収益が出た場合」というのは、利益から必要経費を差し引いた後の金額のことを意味しています。仮想通貨投資で25万儲かり、必要経費が6万円なら収益は19万円なので、確定申告をする必要はありません。
公務員にオススメの仮想通貨の投資方法!

公務員が仮想通貨の投資を始める場合のオススメの投資方法ですが、絶対に「長期投資」です。買うタイミングだけ見極めて、後は上がっていくのを待ち続けるというのが一番有効です。
仮想通貨というのはまだまだ始まったばかりのマーケットで、これからがむしろ本番です。今後何年もかけてジワジワと上昇していくことが十分に期待できるマーケットであるため、基本的には“ガチホ(ガチでホールド)”です。
仮想通貨はFXトレードのように、日々の値動きに対してプライスの利ざやをしこしこ抜いていくような投資をするのではなく、じっくり腰を据えて待つタイプの投資に向いています。
そして初心者であれば、毎年どこからか湧いてくる草コインではなく、メジャーな「ビットコイン・イーサリアム・リップル」等の通貨を中心に長期保有が実はお固い投資方法となります。
数年後に資産を4〜5倍ぐらいに増やせるようにという目標で、100万円までを目安に投資をしていくのが公務員らしい投資なのかな?という感じです。それでも100万の5倍なら500万円ですからね!仮想通貨市場ってそれぐらい期待できるマーケットだということになります。
公務員におすすめの仮想通貨取引所!

公務員の方でこれから仮想通貨を始めてみようと言う方は、仮想通貨取引所選びは大切です。
特に近年では「コインチェック問題」で仮想通貨ネムが大量流出したことが話題になりましたが、取引所の安全面は特に考慮しなければならないファクターです。
そんな中今一番おすすめできるのが「GMOコイン」と呼ばれる投資業界では有名なGMOグループが展開している仮想通貨取引所で、僕も「GMOコイン」をメインの業者として使っています。
「GMOコイン」をおすすめするポイントは以下の通りです。
①GMOグループという投資大手の会社の安全性
→GMOグループはFXでもGMOクリック証券を展開するなど長年の実績あり
②取り扱いしている仮想通貨の種類
→ビットコイン・イーサリアム・リップルと主要通貨が取引できる!
③アプリが一番使いやすい
→「ビットレ君」を使えばFXと同じように簡単に売買が出来る!
一番重要なのは会社の安全性の観点ですが、GMOコインを運営するGMOコイン株式会社は、東証一部上場のGMOインターネット株式会社のグループ企業だと言う事です。セキュリティ面を一番の判断ポイントにした結果、GMOコインが一番安全性が高いという判断です。
また、今なら口座開設のキャンペーンとして些細ですが日本円で約200〜300円ぐらいのビットコインが貰えます。う〜ん、少ない!笑
これは実際にGMOコインで口座を作った方のTwitterの口コミです。
会員ホーム | GMOコイン – ほとんど使っていないのだが、何故か300円分ぐらいのBTCが入ってる・・・何かキャンペーンのやつ・・・? https://t.co/w83SJ41qxQ pic.twitter.com/0RFLDByU8r
— Socket612@仮〇通貨塩漬職人 (@Soc612) 2018年5月3日
とりあえず貰えるのはラッキーなので、貰っておきましょう。笑
コラム:公務員が最初に投資をするなら仮想通貨よりもFXの方が向いている?

最後にですが、公務員が投資を資産運用をされるのであれば、まずはFX投資をおすすめするというのが僕個人の意見です。
仮想通貨は大変魅力的な投資で、夢もあるマーケットですがぶっちゃけかなり投資上級者向けの投資です。ボラテリティ(価格の変動)も非常に大きく、1日で資産が50%以上増減するような事も平気で起こりうるマーケットです。
それでいて大きな利益が上がった場合には、税金で半分以上持って行かれるという、最後の最後で旨味が微妙な投資でもあるんですよね。3,000万とか稼いでも半分税金ってなんか悲しくないですか?
その点、FX投資は仮想通貨ほど価格変動が激しいわけでもありませんし、税金も一律で約2割なので、稼げるようになってきた時の恩恵は遥かに仮想通貨よりも大きいです。この税金の違いは稼いでみるまで分かりませんが、本当に投資をしていく上では大事なポイントの1つです。
また、仮想通貨投資は基本的に一回買ったら後は放置プレイが原則です。だから、「買って放置しておくだけ」では本当の資産運用のスキルって身につかないんですよね。上手くいっても結局“一発屋”なので再現性がどうしてもないのが難点です。
投資の本当のスキルは「稼ぎたい時に稼げる能力」です。
FX投資であれば、日々の値動きを利益に変える投資に向いていますし、チャートの法則(いわゆるテクニカル分析)も綺麗にハマりやすく、一度稼げるようになると、チャートの決まった形から収益を永続的に生む事が出来るスキルが手に入ります。結構これってデカくないですか?
実際に僕が公務員を退職するまでに至ったのは、公務員の現役中にFXのトレードを覚えた事が大きいです。真剣に取り組めば、ちゃんと努力が実るのがFX投資なので、投資を本格的にやりたい人はFX投資もチャレンジしてみるといいですよ!